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〜蒼い青い片想い〜

第2章 -熟睡できる部屋-


大ちゃんはバスケの推薦で、
この春から桐皇学園に進学した。
お姉ちゃんも大ちゃんと同じ
桐皇学園に進学した。


バスケ推薦で進学したんだから、
当然大ちゃんはバスケ部で、
お姉ちゃんは中学の時もしていた
バスケ部のマネージャーになった。
まだ入学したばかりとはいえ、
強豪校のバスケ部が
練習が休みのわけがない。


「ん…?あぁ。」


あ…また…。


背が大きくなるとともに
目つきも鋭くなってきた大ちゃん…
怖がる人も多いけど、
大ちゃんが一瞬淋しそうな
表情になるのをわたしは気づいていた。
でも、そのことには触れず、
わたしは話をそらす。


「大ちゃん…」


「あ?なんだよ?」


「着替えたいんだけど…。」


「着替えりゃいーだろ?
どんだけ成長したのか見てやるよ。」


寝ていたはずの大ちゃんが
起き上がってこっちを見てきた。
帝光中学の制服姿はあまり見せたくない。
大ちゃんは高校の制服…。
年の差を実感してしまう。


「もうっ!見なくていいよ。
それに制服のまま寝ないでって
いつも言ってるでしょ?」


「別にいーじゃねーか。」


「よくないよ…。」


大ちゃんがわたしのベッドで寝た日は、
夜寝るとき大ちゃんの匂いがする…。


「ふ〜ん…懐かしいな。帝光の制服…」


「ちょっ⁈大ちゃん⁈」


立ち上がった大ちゃんが
後ろから抱きついてきた。
わたしは大きな大ちゃんに
すっぽり埋れてしまっている。


「へぇ…
ちょっとは成長したんじゃねーの?」


「きゃあっ‼︎」


大ちゃんがいきなり
ブラウスのボタンを外し出した。


「あ!そうだ!大ちゃん!マイちゃんの…」


「あ⁈マイちゃん⁈」


”マイちゃん”に反応した
大ちゃんの力が緩んだ隙に離れ、
わたしはブラウスのボタンを閉め直した。


「あっ!おいっ。…ちっ!
で、なんだよ、マイちゃんて?」


舌打ちをした大ちゃんは、
人のベッドに座って、
ジッとこっちを見ている。


「こないだ雑誌に付いてたからあげる!」

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