• テキストサイズ

【★ハイキュー!!★】短編集

第16章 【西谷 夕】俺が100歳になったら…



私の仕事と夕くんの部活の関係で
会えるのはいつも夜。
私の部屋でのデートが定番だった。
昼間から外に出かけるなんてことは全然なかったけど、
今日は部活がお休みみたいで、初めて外でデートをした。

ランチをして、映画を観て…

「ちょっと、お茶しない?」

私達がお茶をしながら話をしていると、
後ろから聞きなれた声がした。

「あれ?佐藤?」

「南くん!」

そこにいたのは会社の同期の南くんだった。

「あれ?えっと…」

南くんが夕くんを見て不思議そうにしていた。

「あっ、この前話したぶつかった男の子で…」

「あぁ、今日はお詫びかなんか?」

「…そう、お詫び!お詫びだ…よ」

まさか、高校生と付き合っているなんて言えなくて、
私は咄嗟に嘘をついてしまった。

「そういえば次の土曜、同期会だぞ?お前来るだろ?」

「あっ、うん」

「良かった!お前来ないと行く意味ねーからな」

南くんは次の予定があると、その場を去った。

「・・・あの、夕くん…ごめんなさ…」

ガタンッ

私が謝ろうとした時、夕くんは黙ってお店を出てしまった。

「ゆっ、夕くん待って!!…ごめんなさい、私…」

夕くんは私に背を向けたまま、口を開いた。

「ひろかはお詫びで俺と付き合ってるのかよ…」

「ちっ、違う!そんなんじゃ…」

「じゃぁ、さっきのはなんなんだよ!」

「だって…私社会人だよ?高校生と付き合ってるなんて言えないよ…」

夕くんは背中を向けたまま、私の方を向いてくれない。

「俺と…付き合ってるのが恥ずかしいのかよ…。
どんなに頑張っても年齢差は変えられねぇ。
もう俺たち無理だ…」

夕くんは一度も私を見ずに、
そのまま帰ってしまった。

/ 700ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp