【うたプリ】I Love You 【オールキャラ】
第9章 美風藍編
「何考えてるの?」
『え、いや、何でもありません!!///』
何でもない訳ないくせに。
僕は知ってるよ、彼女である凪沙が彼氏である僕にも関わらず秘密にしていることがあることを。
でもあえて聞かない。例え自分が知りたくても相手が秘密にしてるなら無理に聞き出したりしない___
そう嶺二が教えてくれた。
だから僕は受け流す。
「そっか。」
でもやっぱり知りたいという気持ちは大きい。
駄目だってわかっているけど知りたい。
でもそれが悩み事だったら。
そうだとしたら彼氏でもあるんだから相談に乗りたい。
もうこの際、はっきり聞こうかな
「凪沙は僕に何か話せない事ある?」
『時と場合によります…かねぇ』
「じゃあ今抱え込んでる秘密は僕に話せる?」
『え……?』
焦っている。
でも聞く。ここまできたら聞くしかない。
「言える?言えない?」
『もし…言えないって言ったら…?』
言えないって言ったら…?
僕は普通の人間とは違うけど人間だ。
傷つくかもしれない
「傷つくかな」
『っ……』
「そんなに言えないことなの?」
彼女はスゥッと1息吐き、少し顔を下に向け、照れながら続けた。
『本当はサプライズにしたかったんですけど、先輩の誕生日もうすぐですよね?
だから、先輩に内緒で誕生日パーティーということでデートしたかったんです。
だからずっとどこに行くか、何をプレゼントしようか悩んでて……』
「凪沙……」
そうか、僕にも誕生日あったんだ__
僕は自分の誕生日を忘れていた。いや、忘れていたというより存在を消していた。
僕はロボなんだから必要ない。そう思ったから。
なのに………
彼女はそんなどうでもいい僕の誕生日を祝ってあげようと、今までずっと1人で考えていた。
そしたら自然に僕の目から涙が出てきた
『先輩!?大丈夫ですか!?』
「うん、大丈夫。ありがとう。」
心から嬉しい。そう思えた
彼女はそんな僕を見ながら優しく微笑んだ
「凪沙、ちょっとこっちに来て」
『はい』
僕に近づいてきた彼女の唇に優しくキスをした
『先輩!?こ、これは…///』
「キスだよ。今はこれだけにしとくね。楽しみは当日にとっておくよ」
『先輩… ですね♪』