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第8章 えっと、ごめん


夜、寝る前。

私はベッドの上でスマホを眺める。

藍田くんとのメッセのログを眺める。

最近の藍田くんとのメッセは業務連絡みたい。

寝るとかお風呂とか電車乗ったよとか。

でも読み返してみると嬉しい。

藍田くんは私に話しかけてくれる。

早く電話かかってこないかな。

変な冗談と底意地の悪い嫌味が聞きたい。

私からかけてみようかな。

メッセしてみようかな。

プルル…

着信…藍田くん

「もしもし」

私は元気よく電話に出る。

『もしもし。何してた?』

「スマホ眺めてた」

『スマホで何してたの?』

「んー電話しよっかなって考えてた」

『ふーん。誰に?』

「藍田くんに」

『ふふ…。嘘でしょ?』

「本当だよ」

『どうしたの?』

「別に。声が聞きたかったの」

『非論理的だなぁ』

「自分だって、そう言ってかけてくるじゃん」

『元気ないの?』

「ん? 元気なさそうに聞こえる?」

『うん』

「そっか…。うん、元気ない」

『みなみ。今日、一人でお弁当食べてたね』

「うん」

『今度、いつ家に来てくれる?』

「んー…明日」

『明日? 明日、部活ないの?』

「サボる。しばらくサボって…多分辞める」

『そっか。うん。じゃあ、明日おいで』

「うん」

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