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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第96章 整理の後の整理



「とにかく、
まだ凛がそうなると決まった訳じゃないし、
今からそんなに心配するのはやめよう。」


「……それでもそうなったらどうする?」


さっきから不安気な表情しか見ていない。

きっとこの調子なら、
1人だともっと思い悩んでいただろう。

今日凛の部屋に来て良かったと心から思った。



「もしそうなったら、
それを打開する方法を考える。」

「それでも無理だったら?」


「……君を元の世界へ返す、だろうね。」


問いを重ねられ、
正直に答える以外の選択肢はなくなり、
目を伏せた凛をそっと抱き寄せた。




「……凛の世界の俺が、
記憶を取り戻すことを祈るよ。」

「もしかしたらモブリットが
転生した人じゃないかもしれないよ?
ただのそっくりさんってだけで。」

「あの時はあんなに転生だって言ってたのに、
急に弱気になったね。」


「……だって、私は火口君のこと、
そんなに知らないもん。」

「凛は、そっちの“火口君”が
俺とは違うように感じてた?」

「少なくとも、
今のモブリットとは全然違う。」


「……それは、こんな親密じゃなかったんだから
当たり前だろう。」


かなり正当な返しをした筈だが、
凛は納得いかないような目付きを向けてくる。

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