• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第39章 再会の意味



「モブリット?」

顔を覗き込まれ、言わないままでは
この状況を抜け出すことは
難しいことを察し、
モブリットは意を決したように
小さく息を吸い込むと、


「……凛。」


それだけ言って、
凛から視線を逸らす。




……思っていた以上に恥ずかしい。


敬称を外して呼ぶだけで、
何故こんなに顔が熱くなるのか。



「いいね。なんか新鮮。」

こっちは照れ臭くて
顔を覆いたい状況になっているが、
凛さん…凛の表情が
少し明るくなったから良いとする。



兵団が調査へ出発してから、
やはり不安や心配があるのだろう。

凛の顔付きは、どこか憂慮の面持ちを
しているようにも見えた。




「凛さ、……凛。
今日は夕食、外で食べ……ようか。」

悉く敬語や敬称を
付けたまま発言しそうになり、
変な喋り方になってしまった。


自分でも面白くなり、
思わず吹き出すと、同じタイミングで
肩を震わす凛が目に留まる。


「うん。いいね、それ。」

嬉しそうに頬を緩める凛は、
早速立ち上がり、準備に向かった。




/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp