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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第38章 戦う力を





その日の昼過ぎ、
調査兵団は門の前に集結していた。


凛はモブリットと共に馬の様子と、
団員たちの体調の最終確認をした後、
隊列の中から外れる。

が、リヴァイに呼び止められ、
足を止めた。




「あいつの考えが分かったのか?」


リヴァイの問いの
“あいつ”が誰を指すのかは
すぐ察しがつくもので、

「いや、まだ全然分からない。」

と、周りの団員に聞こえないよう、
小声で即答する。


「……だろうな。」

リヴァイはフッと息を漏らした後、

「それでもお前は今、
いい顔になってるよ。」

そう言って穏やかな表情を浮かべた。



凛は馬に跨るリヴァイの足に
そっと触れる。

「リヴァイ。
戦いに行く前の兵士に
言うべきことじゃないかも知れないけど……
絶対生きて戻って来てね。」

「当たり前だ。」

リヴァイは少しの間も置かず
そう答えると、
自分の足に触れている凛の手に、
優しく手を重ねた。

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