• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第36章 熱の行方




「エルヴィンに拒絶されるのが
こんなに辛いとは思わなかった。」


エルヴィンは凛に抱きしめられたまま、
静かに話を聞く。



「まぁ拒絶って言っても
身体の関係だけの話だし、
後は普通にいつも通り接してくれてるし……
いやでも、そもそも拒絶されるなんて
想像もしてなかったし。」

凛はそこまで口早に話し、


「……でもだからって、
リヴァイに抱いてもらえば
性欲は解消できるから大丈夫だろう、
なんて思われたくなくて。」

いや、既に最近抱かれた身で
そんなこと言う権限ないと思うんだけど、
そういう、性欲とかの問題じゃなくて……
と、口ごもりながら言う。



「正直。今、
エルヴィンの体温を感じられないまま、
調査に出られるのが怖い。
何でだか分からないけど、無性に不安で、」






……もう無理だ。





エルヴィンは話途中の凛の腰に手を回し、
力強く抱きしめた。




もういい。


凛にここまでさせて、言わせて、
自分は一体何を守ろうとしているんだ。



色々な場面が頭を過るが、
スッと目を閉じ、
思い返すことを中断した。







「調査前でリラックスしたいだろうって時に
本当に申し訳ないんだけど、」

「凛。もう喋るな。」


エルヴィンはそれだけ言うと、
これ以上ないくらいに強く
凛を抱きしめた。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp