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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第35章 それぞれの行く末



「私のいた世界でも、
これは全治何か月の大怪我だよ。」

凛はモブリットの
異常に腫れ上がった足の甲を見ながら、
困ったように首の後ろを掻いた。



「……そうですか……」

「こんなに腫れてるのに、
よく訓練場からここまで戻ってこれたね。」


凛はモブリットが足を引き摺りながら…
いや、引き摺りたい気持ちを我慢し、
周りには平常をアピールしながら
部屋まで歩いてきたであろうことを考えると、
目頭がグッと熱くなる。



「……途中で凛さんに会えて
助かりました。」

モブリットは自室の周辺で凛を見つけ、
思わず縋り付いたことを思い返す。


冷静になって考えてみれば、
情けないことをした……


そう思い、思わず目を伏せた。




「それにしても、すごい腫れ方だね……
疲労骨折ではなさそうだし、
何かが落ちてきた、とか?」

「……はい。」

余計な心配はかけまいと思い、
それだけ言って足の甲に視線を落とす。



落ちて来たのは対巨人用の大砲だ。

新兵に積み荷を任せていたが、
うまく固定できていなかったようで、
積み荷用の馬車からそれが崩れ、
大砲の車輪に勢いよく足を踏まれた。

何とも情けない話だ。

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