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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第31章 それぞれの感情






「エルヴィン、そっちは頼んだぞ!!」

「分かった。」


ミケの声のすぐ後、
簡単に返事をしたエルヴィンは
脇のホルダーに収納されている
操作装置を抜き出す。

そして突然出現した15メートル級の
巨人模型のうなじを
目も眩むほどの速さで削ぎにかかった。

深く削ぎ落された巨人のうなじ部分が
大きな音を立てて地面に落ちる。




「さすが。
やっぱりエルヴィンは正確に削ぐねぇ。」

「はい。それに動きに無駄がないです。
あの太刀捌きだと刃の消耗も
最小限で済みそうですし。
本当に見ているだけで
とても参考になりますね。」

近くの木からその様子を
観察・記録していたハンジとモブリットは
感服した声を上げた。



「ね。切り取られた部分がすごく綺麗。
どんな切り口か観たいし、
ちょっと拾ってきていいかな?」

「今は危ないですからやめて下さい!!!
本物の巨人でもないのに!!」

モブリットは立体機動装置を
手に掛けたハンジの腕を掴み、

「いや、本物の場合は
もっとダメですけどね!!」

と付け加えて言った後、
掴んでいたハンジの腕を引いた。


「あははは、冗談だよ!」

「……それが冗談をいう時の顔ですか?」

訝しげなモブリットはハンジから腕を離す。

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