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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第158章 番外編《それぞれの“これから”のすごしかた》





モブリットは完全に紅潮した凛の頬を、空いている左手でそっと撫でる。


長い間恋焦がれていた温もりを前に、もう衝動を抑えられそうにない。

凛の腰を引き寄せ、強く抱き竦めた。



「凛。ずっと…本当にずっと、君だけを愛してた。
これからもずっと、凛だけを愛してるから。」




口から零れ落ちた言葉を自分の脳内で復唱し、思わずため息を漏らす。

……衝動的に伝えすぎた。

こんな執着心を帯びた告白は、情熱的を通り越して、気持ち悪いだろう。




「……相変わらず重いことばっかり言うよなぁって思った?」

「……そうだね。」


凛の肩が震える。

緩い笑い声は鼓膜を震わせ、胸の奥まで揺らがせた。



「でも…嬉しくて仕方ない。
ごめん……相変わらず“こっち”でも思わせぶりな事ばっかり言って。」

「いいよ。もうそれを“思わせぶり”なんて言わせないから。」

「……え?」


凛の身体が、少し離れる。

不思議そうな表情を覆うように、両手のひらで優しく両頬を包み込んだ。



「凛には、本当に俺を好きになってもらう。
もう誰にも凛を渡す気はないよ。」


視線が絡み合ったまま、額と額を重ねると、少しだけ触れ合った額からも過剰な熱を感じる。


これは凛のものか、自分のものか……

きっと互いのものだろう。


不意に閉じられた凛の瞼を目の当たりにして、自然と唇を寄せた。



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