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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第158章 番外編《それぞれの“これから”のすごしかた》



「……ありがとう。
そんな風に思って探してくれてたなんて、考えもしなかった。」


私は転生説についてだって、こっちに戻って1年で信じるのを止めていた。


期待すればするほど、違った時のショックが大きい。
なるべくなら傷付きたくないし、辛い思いはしたくない。

そんな自己防衛本能が働いていた。


でも私がそうやって、自分が傷付かないことばかり考えている間も、モブリットは私を探していてくれたんだと思うと、申し訳ない気持ちと嬉しい気持ちが拮抗する。

それでもやっぱり、こうして見つけ出してくれたという喜びが、今は心の中を駆け巡っていた。



「でもこのタイミングで全員一緒に再会出来たのは、なんかもう…必然的だったというか…これも運命だったんじゃないかなって思う。」

「……うん。そんな気がするね。」


私の意見に同意するモブリットの指先が、自分のものに絡んでくる。

あの時より少し細くなったようにも感じる指先の存在を確かめる様に、指先に力を入れた。



フーッと細い息を漏らしたモブリットは、いつの間にか目を閉じていて、そっと顔を覗き込む。




「……ほんとに、凛はすごいな……」

「ん?」

「手を繋ぐだけで、一瞬で満たされた。
前世で凛と離れてからずっと、こんなに満たされることはなかったから。」


細かく速く刻まれていた拍動が、また一層強さを増す。

瞼を開けたモブリットの、優しい瞳に囚われ、異常な心拍数を感じながら見つめ返した。



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