第151章 変わらぬ想い

「ごめん、身体の関係だけ、とか割り切った関係の相手も欲しいと思えないんだ。だから」
「じゃあ！試してもらえませんか？！」


全く引き下がる気配のないデリアを見ながら、本当にこの子は自分の知っている無邪気で可愛らしい妹のような後輩なのかと疑いたくなる。

取り敢えず、まずは無理矢理にでも自分から引き剥がすしかないな……

そう思い、デリアの肩を強く押したところで、細い指先が男特有の膨らみをゆっくりと撫で上げ、反射的に身体がビクついた。



「自信がある訳じゃないです…けど、少しでもモブリットさんに満足してもらえたら、」
「試してダメだったら？」


「……え、」

「もし試してダメだったら、諦めてくれるかな？」



彼女の返事を待つより先に、羽織っていた上着を脱ぐ。


もう話していても埒があかない。

と言うより、この頭が働かない状態のまま、今の彼女を論破出来る気がしない。



何もかもが面倒になるような感覚にとらわれる。



呆気にとられたような表情を浮かべるデリアを引き剥がし、ベッドへ座った。