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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第114章 次回のお楽しみは技巧の訳の実験品



それでも既にモブリットが
朝の自主訓練を始める時間は過ぎていた。

就業時間にはまだかなり早いけど、
真面目なモブリットのことだ。

色々準備もするだろうし、
私はここでのんびりしている訳にはいかない。



「そろそろ部屋戻るね。
訓練と仕事、頑張って。」


笑顔を向けてから立ち上がった筈なのに、
モブリットは私の心情を察したかのように
強く手を引き、ベッドへ押し倒された。



「訓練の準備するまでに、
あと15分はあるから大丈夫。
悶々とさせた責任は
ちゃんととってから仕事に行くよ。」

そう耳元で囁かれてすぐ、
モブリットの匂いに包まれる。



「いいの?」

「いいよ。
そっちの方が、俺も今日一日頑張れるから。」


「……でも15分で足りるかな?」


不意に本音を漏らすと
モブリットの吹き出す声が響き、
心底楽しそうに
肩を揺らして笑う姿が目に留まる。

この爆笑に近い笑い方を見るのは
かなり好きだった。


余計な発言をしたと思ったけど、
モブリットのツボに入ってくれたなら
言ってしまった後悔はない。




「凛のそういうところ、すごい好き。」


「……欲深い所?」


「欲深いし、素直だし、単純に可愛い。」


大好きだよ、と言う優しい声が
鼓膜をそっと震わせ、
優しい体温が全身をまた強く
快感へ導き始めた。



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