第114章 次回のお楽しみは技巧の訳の実験品

モブリットは凛の真剣な視線を見つめたまま、口を開く。



「簡単に言うと、全部ハンジさんのせいだね。」

「え、ハンジとそういうことしてたの！？」

「まさか。しないよ。」


「……なのにハンジのせい？」

「詳しく話すと長くなりそうだから、
色々端折るけどいい？」


凛が軽く頷いたのを見てすぐ、
この“技巧”の訳を説明し始めた。








「……ハンジ、そんなものまで作ってるの？」


凛の反応は妥当だ。

目を丸くしたままだが、話を続ける。



「ああ。男性器の模型も、女性器の模型も。
最初はただの模型だったんだけど、
それが一部の貴族の間で話題になって。」


「それで調子に乗って、
潮まで吹いてくれる女性器の模型を作ったと……」

「そう。だから俺はその試作・実用の為に、
その女性器の模型でかなり実験させられて。」



「……いや、
めちゃくちゃ不憫な状況じゃない、それ。」

「不憫どころか。悲惨だよ。
何が楽しくて模型相手に潮吹かせてんのか。」


当時のことを思い出すと、
自然と笑いが込み上げる。


「でもその模型で得た資金は
結構な額だったからね。
それが調査や巨人実験の資金になると思ったら、
拒否することはできなかったから。」