• テキストサイズ

タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第7章 月の桂


それから程なくして日は沈み、辺りは暗くなった。

『どうしよ』

なんだかこのまま万事屋へ帰るのは気まずい気がしてどんどん足が重くなる。

『はぁー…』

とまぁ、こんな調子でかれこれ2時間。
ずっと同じ道を行っては戻り行っては戻りを繰り返す私。
そろそろ通報されそうなんでどうにかしなきゃなんだけど…

『んー……』

行ったり来たりはもうこれで最後にしようと振り返った。
次の瞬間――――

『ブフッ!』

勢い良く誰かにぶつかった。

『うぉぁ!スイマセン!』

誰だかわからないけど取り敢えず頭を下げて謝る。

?「いや、こちらも少し国家転覆について考え事をしていたものでな。すまなかった。怪我はないか?」

あ、言ってる事怪しいけど優しい人だ。

『いえいえ全然私は大丈夫で…って…どぉぉぉ!?』

?「?!」


振り返った先にいたのはまさかの人物。

『ヅラァァァァ?!』

桂「む…ヅラじゃない、桂だ」

元伝説の攘夷志士にして現過激派攘夷浪士の桂小太郎だった。

『あ、いやえっと…すいませんでした』

桂「大丈夫だ。それより貴様…」

グルルルルルルルル

桂「…」

『…』

何か言おうとしたヅラの台詞を私の腹の虫が遮った。

『あー…はは』

頼む!無視して!

桂「と、ところで貴様」

よかったー…普通にスルーだ。

桂「昼間…」

ギュルルルル

『…』

桂「…」

『…えっ?』

じっと私を見つめるヅラに大きく首を振って見せる。

いやいや!私違うよ!今のは私じゃない!
てーことは…

桂「…」

『…』

桂「と、取り敢えず…蕎麦でもどうだ?」

『お前かよ!』

/ 215ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp