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女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第4章 番外編ーよくある事ってこれですか?


その後、ぎこちないながらも夕食を食べ終わり、お風呂へ。だが、俺が思った通りの出来事が起きた。

「椿っち、お願いっス!」

「絶対ダメだ!!」

「いいじゃないっスか!一緒に入んないんなら椿っちの体…」

「わー!!!わかった!!わかったから!!俺の体に変な事すんな!!」

「やったあ」

まさか、ほんとに一緒に入る事になるとは…家族にバレないように風呂場に行き、黄瀬を先に入れる事に。

「入ったか?黄瀬」

「入ったっスよー」

「はあ…」

俺も素早く服を脱ぎ、腰にタオルを巻いて風呂に入る。

「てか、椿っち、自分の体なんスから隠す必要ないんじゃないっスか?」

「必要あるからしてるんだろ?」

「別にいいじゃないっスかー減るもんじゃないっスし」

「そうゆう問題じゃない」

湯槽に浸かる、俺の体を持った黄瀬と黄瀬の体を持った俺。俺は慣れた手つきで頭を洗う。流石と言うべきか、黄瀬の髪はさらさらとしていて触り心地が良かった。

「黄瀬、次」

「もうっスか?早いっスね」

「…言っておくが…変な事すんなよ?」

「大丈夫っスよ!」

黄瀬はワシャワシャと髪を洗っていく。ふぅ…と腕に顎を乗せて息をつく。こんなに疲れる1日は初めてだった。

「椿っちの体ってやっぱ、いいっスよね~」

「おいっ!!タオル、剥ぐな!!」

「生で触っていいっスか?」

「ダメに決まってるだろ!!」

バシャバシャと水飛沫が飛び、もう風呂場はカオスだった。勢いあまり、ドアを蹴破って脱衣場に俺が黄瀬を押し倒す格好で倒れてしまった。

バタンッ

「うおっ!?なにやっ…て…姉貴、もうそんな関係になったの?」

脱衣場に服をしまいにきた俺の弟がこの光景を見て(弟からは黄瀬が俺を押し倒している格好に見える)頬を赤らめて早々、脱衣場を出て行った。

「わりー!続きやってて!」

「ちがっ!」

弟に勘違いされ、波乱の風呂は終わり、ぐったりと重たい体を引きづりながら自分の部屋に行く。黄瀬も少し疲れたのかぐったりとしながらベッドにバフンと倒れた。

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