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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第17章 それも運命







緑間
「名前…!」


名前
『はい』



何でしょう。と答えて名前が緑間の顔を見ると、驚きながら涙を流していた

それに名前は驚いた。泣いてることに驚いたというのもあるが、今までの会話のどこに泣く要素があったのか分からなかったからだ



緑間
「いつお前は、戻ってきたのだよ」


名前・高尾
『「!!」』


黄瀬
「緑間っち、もしかして…」


黒子
「記憶が戻ったんですか…?」


緑間
「ああ…今、戻ったのだよ」


名前
『…嘘だ』


緑間
「嘘じゃないのだよ」


名前
『ふっ、ぅえ』


黒子
「名字さんが泣き始めちゃったじゃないですか」


緑間
「ど、どうすればいいのだよ!」


黄瀬
「とりあえず、こういうときは涙を拭うと良いんスよ」


緑間
「…失礼するのだよ」



緑間はポケットからハンカチを取り出し名前の目線まで屈んでから目尻に溜まっている涙を拭った

そんな名前は緑間が涙を流しているのを見つつ視線をハンカチへとずらすと、驚いたのか目を見開いた



名前
『そ、れ、あたしが卒業式後にあげたハンカチ…何で』


緑間
「…持っていると落ち着いたからだ」


名前
『…もう、何で、忘れてんのに…!』



何なのお前ら!と怒る名前の目線の先には黄瀬も含まれていた
彼もまた、名前からもらった物をお守りのように所有していたからだ

黄瀬は彼女にニコッと笑顔を送って、高尾と黒子もその様子を見て良い笑顔をしていた
そして桃井も起きたのか立ち上がり、名前と緑間の様子を見て明るい笑顔を浮かべた

そんな4人を見た名前はまた涙腺が緩んだのか、ボロボロと泣き始めて緑間に抱きついた



緑間
「なっ…!名前!」


名前
『…顔、酷いんだから泣かせた責任…とって、よね』



震えた声を出した名前に緑間は驚いてから優しい笑みを浮かべて彼女をしっかりと抱き寄せた

そして背中をポンポンッと子供をあやすように叩き、名前を落ち着かせようとした
だけれどもその優しさがまた名前を泣かせ、少々泣き止むまで時間がかかった










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