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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第16章 決勝リーグ進出だよ






名前
『…何で笑ってんの?』



ふと名前は黄瀬が笑っているのを疑問に思ったのか、本人に聞いた

しかも、Mなの?と付け加えながらも普通に真顔で言っていた



黄瀬
「俺はMじゃないッス!」


名前
『でもほら、殴られて喜んでるって…』


黄瀬
「懐かしくてついにやけちゃっただけッス!」


名前
『…懐かしくて?』



ふと名前は握り締めていた手の力を抜いて、視線を足元に落とした

それから彼女は前を向いて、倒れている(殴り倒した)黄瀬に手をさしのべた



黄瀬
「ありがとッス」


名前
「…別に」



心ここにあらず。みたいなような名前は黄瀬が起き上がったのを見た後に手の力を再び抜いた

それを見た黄瀬は少し悲しそうな顔をして、手をほどこうとした名前の手をもう一度掴んだ



名前
『…どうした?』


黄瀬
「名字っちが、また消えそうな気がして…」


名前
『今は多分消えないよ。確証はないけど』


黄瀬
「でも…多分ッスよね?」


名前
『まあ、そうだけど』


黄瀬
「少しの間、手を掴んでても良いスか…?」


名前
『…どーぞ』



珍しく許可してくれた名前に黄瀬は満円の笑みを浮かべてギュッと手を握った

彼女は恥ずかしいのか顔を赤らめていたが、少しだけ嬉しそうだった










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