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【黒バス】透明な君に恋してる

第5章 数センチの距離



 プールバックを抱えて階段を上っていると、珍しくも黒子と遭遇する。「テツ君!」と隣に並んでいたさつきちゃんが嬉しそうな声色で彼を見つめた。そういえば、さつきちゃんって何かと黒子を見つけると嬉しそうに駆け寄るよなぁ。

 ああ、もしかして……好きなのかな? 本人に後で聞いておこう。


「二人もプール帰りですか」

「何そのプール帰りって。ただ授業が終わっただけじゃん」

「まぁ、そうですけど……。中学生でも男女共同でプールなんていまいちですよね」

「そうだね。恥ずかしいから分かれてやりたいよね」

「テツ君の水着姿かっこよかったよ! 肌白かった!!」

「さつきちゃん……なんかそれちょっと変態っぽい」


 黒子は苦笑いしながらも会話に参加し始める。いつの間にか三人で階段を上り、教室へと向かっていた。


「黒子ってさ、気になる人とかいるの?」

「はい?」

「ええ!!!?」


 さつきちゃんが驚いてどうするっ!

 黒子はというと、意外そうに驚いては瞬きを繰り返して視線を逸らした。

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