第3章 儚い願い
『おい!シズナ!そんなとこに登ったら危ないじゃろ!』
カク?
あぁ、夢の中なんだ…
懐かしい夢。
『いいじゃん別にぃー
カクもこっち来て!』
あれは私…
『仕方ないのう…よっと!』
『うわぁやっぱりカクはすごいんだね』
『そうでもないわい』
『すごいとおもうし、かっこいいよカク!』
なんて顔で笑うんだろう。
あの頃の私は…。
『ところで、その本の山はなんじゃ?』
『あ、これはね?考古学とか、いろんなこの世界の勉強してるの!結構詳しいんだよ♪』
『ほう。シズナもすごいのう』
『この前、ここに女の人が来てね?
いろんな文字教えてくれて、全部覚えちゃったんだ、
あ、これ、誰にも秘密だよ?
秘密、じゃ笑』
あぁ、そうだ。
それも、カクがしていたのをまねしていたんだ。
今となっては癖になってる。
でもそれさえも、
カクは作ってたのかな…
違うよね?カク