第2章 幼き日の「私」
幼いころの私は、かわいかった
いや、自分で言うのもなんだけどね、本当のことなんだよ
昔の写真見たら、
「何この子、顔ちっさ。足、長っ。え、かわいくね?」
って思った
思うどころか、言葉としてこぼれていた
それを偶然母と兄に聞かれ
「ナルシスト?」
なんて疑われる始末だ
だからなんだという話だが、聞いてくれ
つまり、幼い私は自他ともに認める「かわいい女の子」だった
そして、「努力を惜しまない子」らしかった
この「らしかった」という表現は、小学校時代の文集を見つけ、それを読んで選んだ
保育園、小学校まで、私は本当に努力をしていたみたいだ
たとえば、全校マラソン
1位を取りたくて、グラウンドを毎日のように走っていたようだ
1位が取れなければ、泣いて悔しがってまた走る
いわゆる負けず嫌い
そのおかげかは知らないが、1位を取ることができた
といっても、私が通っていた小学校というのは、全校人数が50人にも満たない
まぁ、ど田舎によくある過疎化である
しかし、たとえ50人足らずだろうが、1位は1位だ
それだけがほしくて、毎日毎日走り続ける
たとえば勉強
誰よりも高い点数を取りたくて、猛勉強