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第1章 Happy Birthday to You!!


うちの陽子さんはすこぶる可愛い。
どれぐらい可愛いって、僕は陽子に会いたくて会いたくて仕方ないから、毎晩ふとんを陽子に見立てて抱きしめて寝てるぐらい、もうとにかく可愛い。
他にも1人で歩いてても陽子と手を繋いでるつもりで左手をわきわきしちゃったり、あと時々陽子とのメール履歴を見て「こんな事も話したなー。」ってニヤニヤしていたり。
とにかく、それぐらい可愛くてたまらないんだ。

そんな陽子の誕生日が、もう目前に迫っている。
それはもう、あのくりっとした目が無くなるぐらい笑わせたい。くしゃっとした笑顔が見たい。
初めて過ごすバースデーをどうやってもてなそうか、僕は無い頭をフル回転させて構想する毎日だ。



3ヶ月前の僕の誕生日は、それはそれは素敵なものにしてもらった。
偶然にも日曜日でお互い休日だったから、前日から陽子の家で2人の時間を過ごした。
日付が変わったと同時に出て来た、サプライズのケーキと歌。
デートは水族館とプラネタリウム。初めてツーショット写真なんか撮っちゃって、リア充らしい甘い思い出が出来た。
夜は彼女が腕によりをかけた美味しい手料理と、誕生日プレゼントでもある僕の生まれ年に作られた高級ワイン。
何より、ワインに添えられたメッセージカードが嬉しかった。
手紙やメッセージカードの部類って、食べられるわけでも日常使い出来るわけでもない、所詮はただの言葉じゃん!と思っていた今までの僕。
そんな僕はなんて浅はかだったんだろうと思い知らされた。すっげー感動した。ちょっとうるってしたぞ。


そんな事をしてもらったからには!ふつつか者ではございますが!わたくし信幸も頑張らなければならないでしょう!
陽子に「期待してるからね?」ってハードル上げられたけど!やるしかないでしょう!
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