第2章 始まり
『・・・ん。さっきのは何だったんだろう。』
起き上がり、周りを見渡してみても何の変りもない書斎だった。いったい、さっきの声は何だったのだろうかと不思議に思いながら、書斎を出て、ウッドデッキに出た。
いつも本を読み終わった後はウッドデッキに出て、そこから見える海を眺めるのだが、そこに広がっていたのは海ではなく、たくさんの木々だった。
『・・・。へっ?!』
見渡す限り、全く知らない場所。怖くなった。家は自分の家のままなのに・・・。
(さっきの声・・・。もしかして・・・!!!)
急いで書斎に戻ってみると、ちょうど倒れていた場所に一通の手紙が置いてあった。開けてみると、そこにはこう書いてあった。