第3章 一人じゃないから ”菅原
「はあ…」
先輩の前なのに、思いっきりため息をついてしまった。
「ご、ごめんなさいっ!」
「…どーした?」
「え?」
「悩んでるんだべ?…何かで。
…俺のこと?」
「っ!違いますよ!」
先輩は、私よりずっとずっと大人じゃないですか…。
私を気遣えるくらい。
「…あのな。」
先輩の手は私の頭を撫で始める。
「一人じゃないでしょ?…付き合ってんじゃん、俺たち。」
「そうはいっても!先輩は、私のことすきかなんて分からないです!…大人で、優しくて、大好きだけど…
不安になるんです!
いつまで好きって言ってもらえるのかな、
いつ、別れを切り出されるのかなって。」
先輩は私のことを抱きしめる。
「…別れなんて、言うわけないべ?
俺は、が好きだから、別れたくない。」