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〜Mint Candy Story〜

第44章 -紹介-(黄瀬/宮地)


そう…わたしの耳が間違ってなかったら…



たしかに宮地さんは…


”オレと付き合うか?”


そう言った。


「で?どうすんだよ?」


宮地さんにジッと見つめられ、
思わず真っ赤になってしまう。


いつもの会社での宮地さんの視線とは違う
男の色気を放つような視線…。


「ど…どうって言われても…
その…わたし…フラれたばっかりだし…
み…宮地さんは尊敬してますけど、
嫌われてると思ってたし…」


「は⁈なんで”嫌う”んだよ?」


え…?自覚無し…?素…⁈


「さっきも言いましたけど…
わたしにだけ厳しいし…」


「後輩育てんのに
厳しくして何が悪いんだよ?」


いや…怖いってば…。


でも、仕事はいつも真剣な宮地さん…
怖くてもフォローはちゃんとしてくれるし、
それにさっきのお酒とか…
あんなに気に掛けてくれてたなんて…


「つぅか、おまえ、
メイクも服もいつもとちげぇし…
オレ、そろそろ我慢できねぇんだけど…」


「え…⁈」


宮地さんはわたしの手をギュッとして、
またわたしをジッと見つめた。


メイクはたしかに変えた…
服も…いつものスーツじゃない。
ノースリーブのシンプルでタイトなワンピース。
いつも纏めてるだけの髪も今日はおろしてる。



そういえば、元カレも
たまにスカートをはくと喜んでくれたっけ…



宮地さんの視線を感じながら、
そんなことを思い出してしまう。


「やっぱり…男の人は可愛いメイクして…
服もスカートとか女のコっぽいのが
好きですよね…」


「は…?おい…。」


「わたしももっとちゃんと…
いつも可愛いカッコしてたら…
フラれなかったのかな…」


「埋めんぞ‼︎バカ‼︎」


「…っ⁈」


宮地さんはすごい勢いで立ち上がると、
わたしの前まで来て、
わたしを抱き締めて、怒鳴った。


「人の話はちゃんと聞けっ‼︎
”いつもと違う”から我慢できねぇんだよ!
別にいつものスーツでも今日の服でも、
おまえだったらなんでもいいんだよっ‼︎」


「宮地さん…」


「好きだ…すみれ…」





わたしはそのまま宮地さんの背中に手を回した。




---End---

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