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〜Mint Candy Story〜

第41章 -海常-(黄瀬涼太)


「すみれちゃん‼︎
そんなにオレに会いたかったのか?」


森山先輩が両手を広げて出迎えるが、
もちろんすみれ先輩はスルー。


「そういうのじゃなくて〜。
もうすぐHRだから、
部室に人残ってないか、
チェックしに来たんだよ。
そしたら、こんなにいるんだもん〜。」


森山先輩の言葉を軽くかわし、
笠松先輩の横に行くすみれ先輩…


すみれ先輩は
我が海常バスケ部のマネージャー


そして…


「幸と2人きりだったら、
キスくらいできたのにね♪?」


「お…おまっ‼︎何言って…⁈⁈」


我が海常バスケ部主将…
男気溢れる女のコ苦手の
笠松先輩の幼なじみで…彼女。


「冗談だってば♪」


「…っ‼︎つぅか、オマエッ‼︎
ノックくらいしろ‼︎」


余裕の彼女に対して、
真っ赤になっている笠松先輩…


海常バスケ部では見慣れた光景だ。


でも…オレはまだ見慣れない。


「あ♪黄瀬くん、お誕生日なのー?」


お似合いの2人から
視線を逸らしていたオレの目の前に
すみれ先輩が現れた。


オレのロッカーの周りにある
プレゼントの山に気付いたのだろう。


つぅか、朝練の時から
女のコたくさん来てたし、
そりゃ気付くか。


「そうなんス☆
すみれ先輩もお祝いしてくださいっ‼︎」


営業スマイルよりも完璧な笑顔を
すみれ先輩に向ける。


「おめでと〜う‼︎
16歳、若いなぁ♪いいなぁ♪」


でも、オレのスマイルに
落ちてくれないすみれ先輩…


「え〜?すみれ先輩、
そういうんじゃなくて〜もっと〜」


「…?」


キョトンと首をかしげ、
オレを見上げる
すみれ先輩は可愛すぎる。


オレはガマンできなくて、
すみれ先輩を抱き締めた。


「あ〜♪もうっ‼︎
すみれ先輩やっぱ可愛いっス〜‼︎」


「…っ⁈きゃあっ‼︎」


「黄瀬ぇぇぇぇっ‼︎」


抱き締めたのは一瞬で、
わかってはいたけど、
笠松先輩が物凄い形相で
すみれ先輩を引き離してから、
オレに飛び蹴りをしてきた。


「笠松先輩、痛いっス〜‼︎
すみれ先輩、可愛いんスもん☆
誕生日くらいいいじゃないっスか〜!」


「アホッ‼︎いいわけねぇだろうが‼︎」


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