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〜Mint Candy Story〜

第39章 -映画-(宮地清志)


「木村とか裕也とか…
高尾とか大坪とか緑間とか…
オレより先に…告られてねーよな⁈」


「え…⁇」


「好きだ。」


…ギュ。


告白のことばとともに、清志は
わたしを抱き締めてくれていた。


「で?どうなんだよ?」


「え…⁇あの…」


う…嬉しい気持ちでいっぱいだけど、
抱き締められたままで、
心臓バクバクで、
こんなんじゃ何も言えないよっ…。


「早くこたえろよ‼︎埋めんぞ‼︎」


「す…好きっ‼︎好き…です…。
誰にも…告白されてない!」


「はぁ〜よかったぁぁ!」


清志がふぅっ…と
体の力を抜いたと思ったら、
また強く抱き締めてくれる。


「…ったく…あの映画…
名前同じだったけど、
おまえのコトなんじゃねーの⁈」


「え…?」


「あのみゆみゆとおまえ…似てる…」


「えぇ⁈」


どう贔屓目に見ても、
さすがにわたしとみゆみゆは
似てないんだけど…


「見た目じゃねーよ!」


「わ…わかってますっ!」


告白されたんだよね⁈
なんか嬉しくなくなってきた…


わたしは少し腹が立って、
スッと清志の腕から離れた。


「おいっ‼︎はなれんな‼︎轢くぞ!」


清志はまたわたしを抱き締めてくれた。
清志の腕の中は、悔しいけど心地良い。


「みゆみゆより…すみれのが…
かわいいからな!」


「き…きよ…⁈」


今日の清志…変っ‼︎
もう何も言えないよ…。


「あの映画の女みたいに、
おまえも鈍感すぎんだよっ‼︎」


「な…⁉︎わたしは別に…‼︎」


「(はぁ…これだから自覚無しは…)」


清志は呆れながら、
わたしの顔を覗き込んできた。


「おまえはもうオレのもんだからな!
他のヤツらに告られんなよ?」


「それはないよ〜。
映画じゃないんだから…」


清志は映画と混同しすぎてるなぁ…


「(はぁっ…ド天然かよ⁈)」


…チュ。


…っ⁈⁈


「いいから‼︎とにかく気をつけろよ?」


「は…い…」


そんなことあるわけないのにな。


突然の清志のキスに、
頷くコトしかできなかったけど、
抱き締めてくれている
清志の腕の暖かさを肌に感じ、
わたしは幸せでいっぱいだった。




---End---


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