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第3章 いっしょに出よ。メアリー


どんどん近くなるメアリーとイヴの距離。
メアリーの目は恐怖にしか無くて、イヴは手をメアリーの前で広げた。
そしてー…
「行こう、メアリー」
イヴは優しく微笑んだ。
メアリーは動きを鈍くし、イヴを見る。
「な、にを…いって…」
「メアリー。わたし、メアリーの事好き。メアリーはわたしの事好き?」
「…っなにが…いいたいのっ」
「わたし、メアリーと一緒にこの美術館を出たい」
「ちょっとイヴ!?」
後ろで聞いていたギャリーが声をあげる。
「わかってるの!?その子はアタシ達を殺そうとしたのよ!?」
「でもそれは怖かったからだと思うの」
「え…?」
イヴはギャリーの方を見た。
「わたしはまだ難しい事はわからないけど、誰だってじぶんを消されそうになったら怖いでしょ」
「…イヴ」
「でも…でもでもっここからでれるのはふたりだけなんだよ!だれかがここにのこらなきゃだめなんだよ!そんなの、むりなんだよ!」
メアリーの目に涙がたまる。
「そんなの、わからないでしょ?」
ギャリーとメアリーはイヴを見る。
「いっしょに…出よ」
「………出れなかったらどうするのよ」
イヴとメアリーはギャリーを見た。
「ごっごめんなさいっそんな事無いのを願うわ!」
ギャリーは慌てて謝る。
決まった。
イヴはメアリーを見て、手を差し伸べた。
「いっしょに、出よ。メアリー」
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