第1章 東京喰種
「燈哉君が、ボクを?」
「うん。ダメ?」
さて、その時はどうやって食べようかな。ウタさん自身が傷をつければ、血ぐらいは飲めるかな?
静かになったウタさんを見れば、うっそりと笑っていた。
「ダメじゃないよ。とっても素敵だね」
その返事に嬉しくなって、思わずウタさんにキスをしてしまった。
「ウタさん、ずーっと一緒にいようね」
「うん。死んでも一緒だよ」
今度はウタさんからキスをする。どろどろと混ざり合った唾液が顎を伝う。本当は痛いのも死ぬのも嫌だけど、ウタさんと一緒なら、それも僕にとっては幸せになる気がする。
死んでも一緒なんて、これ以上に幸せな事なんかないだろ?
END