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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第3章 折り重なる再開


「sanguis・lacrima(サングイス・ラクリマ)と言う銘柄だ」

『ラクリマ…魔水晶か?』

「フィオーレではそうだが、これは西洋の国から仕入れたものだが違う」

『さらっと凄い事言ったぞおい 外国から仕入れたのか』

「まぁな」

『(まぁなって…)』

「そんな事言ってねぇで見てみろよ 綺麗だろ?」

『本当にな 赤ワインって普通もっと赤紫っぽいけどな』


そう、俺が購入したこのワインは透き通った紅。
アギトの言う通り、赤ワインはブドウを使用するから殆ど赤紫色が残ったり濃い赤になってしまう。
だがこの赤ワインは味を落とさないまま透き通った紅に輝く貴重なものだ。


『…匂いも…しつこ過ぎねぇ
 淡くふんわりと柔らかく感じるな』

「実況が上手いな」

『おいジェラール…コレ相当高いだろ絶対』

「さぁな?」

『この野郎、』


クスリと笑いながらアギトは一口口に含んだ。
つられて俺も一口味わう。


『…舌触りもいいし、味もスッキリしているな』

「仕入れて正解だったぜ」

『んで、sanguis・lacrimaってのはどーゆー意味なんだ?』

「あぁ 西洋の国で"血の涙"と言う意味だ」

『血…この色?』

「正解」

『じゃあ涙は…舌触りか?』

「その通りだ」


相変わらずカンがいいな、アギトは。


「さて、ワインの話は終りだ
 今度はアギトの話を聞かせてもらうぞ」

『まー元々その為に来たんだしな』


要は俺達はエルザに「後日アギトに直接聞く」と言った言葉を実行しただけだ。
先に言っておいたんだ、もしバレても問題ないだろう?

それから俺達はワインを飲みながら、アギトがどんな体験をしたのかを聞いた。



※ワインの銘柄は蒼時雨が勝手に考えたものです。
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