第3章 折り重なる再開
<エルザside>
"金剛の鎧"を纏ったとはいえ、傷だらけでアリアと勝負したのは無茶し過ぎたか。
こんな姿、アギトには見せられないな。
そういえば、さっきの"煉獄砕破"は誰が防いでくれたのだろうか。
その後誰がが"煉獄砕破"を撃ち返して来たが…。
「…アギト…なのか…?」
…まさかな。
「エルザーー!」
グレイ、ミラ、エルフマンがこちらに走って来た。
情けない姿を見せてしまったな。
「まさか…その怪我で戦ったのか…」
「貴方がアリアを…」
「お前達にこんな情けない姿を見られるとは…私もまだまだだな…」
もしアギトなら、楽勝で倒したんだろうな。
なんてたって私の目標だったのだから。
その時、強烈な殺気を感じた。
「な…何だこの感じは!?」
「ぬおおっ! 漢にあるまじき寒気が!?」
「邪気が漂っている!?」
「いやいや見事でしたよ~皆さん」
そこに拍手が聞こえてきた。
全員は振り向くと、そこに居たのは、
「まさかここまで楽しませてくれるとは、正直思っていませんでしたよ」
「「マスタージョゼ!」」
「(こいつが…ファントムのマスター)」
「(なんて邪悪な魔力なの…!? 向かい合ってるだけで吐き気がする)」
ファントムロードのマスター、ジョゼ・ポーラだった。