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進学校の落ちこぼれ女子

第9章 一番


テスト一週間前に突入。

部活がないので家で真面目に勉強だけする。

ときどき嫌になるけど…山本くんも真面目に勉強してるはずだから私も頑張らなくちゃ。

山本くんはえらいなぁ。

私があれだけ勉強出来たら…別に一番じゃなくてもいいし、適当にやればいいや…って、きっとなる。

それに、一番じゃなくても…エッチしていいのに…。

山本くんだってきっとそれはわかってると思うけど。

でも、なんかそういうとこが可愛いかも。

はぁ…期末終わったらとうとう…。

私は一人でにやにや笑っちゃう。

はぁ…余計なことばっか考えちゃって…。

真面目にやらなきゃー。

私はとりあえずノートに向かう。

……

テスト一日目の朝。

駅でいつも待ってる場所で山本くんが教科書読んでる。

「あっ! 必死で勉強してる」

私はちょっと茶化して言う。

「テスト中だから普通! いいの!」

山本くんがちょっとふてくされて返事する。

「朝、待ち合わせする時間もったいなくない? テスト中はバラバラに行く?」

私は聞いてみる。

「嫌だ。これぐらいの楽しみがないと死ぬ…」

「ぷっ。おおげさ」

彼の言葉に私は笑う。

いつもみたいに楽しくお喋りしながら歩く。

今回も結構余裕なのかな?

私は余裕ないけどね…。

「実はちょっと自信ない…」

彼がボソッと言う。

「そうなの? めずらしいね」

私は彼の顔を見る。

「うん…。でも頑張るよ」

彼も私の顔を見てニッコリ笑う。

私も笑う。

「うん! がんばろ!」
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