第38章 *ハイキュークエスト*

葵
「クロっ………クロ！！」


クロ
「お前、俺が死んだみてぇに叫ぶなよ……」


葵
「ちょっとやってみたかったんだもん」


ケンマ
「葵、そんな人放っておいていこう」

クロ
「ひどくねーか？」

葵
「うん」

クロ
「うんって……」

私は階段に足をかける
数段登ったところで後ろを振り返った

階下にはクロが座っている
さっきの戦闘でせっかくのトサカも少し乱雑になっているし、羽織っているマントもズタズタだ

クロ
「何見てんだよ
早く行けよ……」

私を見上げるクロの表情は、ニヤリと口角は上げているものの、どこか寂しげてみえた


葵
「終わったら、迎えに来るね
忘れてなかったら」

クロ
「……おう
つか、忘れんな」


イヒヒと笑って、私は階段を駆け上った



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オイカワ
「遅かったね」


玉座に足を掛けて座っている大王



ヒナタ
「勝負しろ！俺とっ」

オイカワ
「でも、ローブはまだ揃ってないよね？
俺に勝てると思う？」

黒く、かつ冗談でも言っているかの表情で微笑うオイカワ


「それよりさ！」と言って、手をポンと叩いて顔をキラキラさせる
とてもラスボスが見せるような顔ではない


オイカワ
「仲間にならない？
世界の半分用意してるんだ
その半分、あげる　　
どう？悪くはないでしょ？」


ニコニコした顔からは何を考えているか分からない

イワイズミ
「誰がお前の仲間になるんだボケ」

オイカワ
「えー……
じゃあさ、みんな死ねばいいと思うな！」