第28章 これからも【澤村 大地】
(もしかして、さっきの寝言
俺をよんでいたのか?)
葵はまた泣きそうな顔で俯いた
俺は、自然に葵の頭に手を置いて撫でた
「大丈夫だ
俺はどこにもいったりしないよ」
優しく彼女に言う
(そうか……
こいつも、寂しかったんだな
最近部活とかで忙しくて全然構ってなかったからな……)
撫でていた手を止めて彼女を抱きしめる
ふわりと葵の匂いが鼻をくすぐった
葵
「大地」
ギュウッと抱き返してくれた
少し離れて目が合う
引き込まれるように、俺達はキスをした
最初は触れるだけのキス
だけど次第にそれは深いものに変わっていった
口内を荒らす音がやけに大きく聞こえる
葵
「んっ……
ふぁ」
夢中で何度も繰り返した