第20章 料理壊滅系女子:桜井
「さん……好き。大好き」
「……どうしたの? 今日ちょっと違う」
「ボクもそう思うけど……嫌?」
「……じゃない」
それが合図かのように、どちらからともなくキスをする。
お互いの、触れるだけのファーストキス。
これは……その、やっぱり恥ずかしいです!
でも、凄く良くて……。
あぁこんなのじゃ伝わりにくいですよね、スイマセン ! !
でも伝えるのももったいないくらい、良かったんです。
「さん……」
「恥ずかしくて目開けれません顔あげれませんすみません ! ! 」
「! ……か、か……」
「……え? あ、顔あげちゃったし目開けちゃった、ふふ」
「可愛い……もう、ボクのことまで壊滅的にしないでください」
「なにそっ……ん……」
舌絡めるとか、まだそんな高度なことできないけど……。
気持ちが伝われば……良いよね?
それに、いつかはボクが君のこと壊滅的にしちゃうんだもん。
~End~