第6章 オモチャ懐かしむ系女子:小金井
「慎二、なに楽しいこと想像してるのー? 私にも教えてよ~」
はっ!
デート中なのに妄想にふけるなよオレ ! !
目の前に可愛い可愛い彼女がいるじゃん ! !
「とのこと考えてた。ちゃんと実現させるから待ってて!」
「わかった、楽しみにしてるね」
よぉし、楽しみにされちゃったからには頑張らなきゃね!
少し歩いていくと、ジグソーパズルのコーナー。
「わぁ……素敵なイラストばかりだし、ホログラムが綺麗……」
うっとりしながら見つめてる。
……そんなの方が綺麗なんだけどなー。
「パズル好きなの?」
「うん、家にもいくつか飾ってあるよ。コルクのパズルが一番好き」
「へーそんなのあるんだ」
「うん、ピースがコルクで出来てるの。色が淡くなって、一昔前の作品みたいに味が出て素敵なの」
男子と女子って、考えてることとか好きなものとか、こんなに違うんだ。
姉ちゃんとはまた違うんだよね……んー何て言ったらいいのかなー。
彼女ができて初めて女の子のこと深く分かった気がする。