第36章 怖がり系女子:日向
「あれもう一回乗りたい」
「同じヤツに四回も乗りたくねぇ!」
お前どこにそんなタフさがあんだよ。
なんでバスケやってるオレの方が疲れてんだよ!
ジェットコースター多すぎだろこの遊園地。
が楽園だっつってたのがわかった。
お前ジェットコースター大好きだもんな……。
来てからだいぶ経ってるが、ほとんどジェットコースター通し。
コーヒーカップとかメリーゴーランドが羨ましくなる。
別に乗りたい訳じゃねぇけど。
ふと向こうを見るとお化け屋敷があった。
結構、外観凝ってるな。
いいな、あれ行くか。
「なぁ、お化け屋敷行かねぇか?」
「……え?」
一瞬にして表情が固まった。
それから全然動かねぇ。
次第にゆっくり首を振って拒否してきた。
なんだ、お化け屋敷苦手か?
「怪談話とか好きだろ」
「お化け屋敷とB級ホラー映画はダメ」
聞いたことないくらいの早口。
つか……瞳孔開いてる、怖え。
わかったよ、じゃあ無しな。