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黒バス系女子

第26章 待ちわび系女子:笠松


の頭に手を置いて、髪を撫でてみた。
綺麗な髪だな……触ってるこっちが緊張する。

ゆっくり顔を上げたの顔は、目元は少し潤んでいて頬はほんのり赤く染まっていた。

今までもこんな顔は見たことある。
けど、オレが今していることがこんな顔をさせてるんだと思うと、嬉しさやら恥ずかしさやらなんだか訳のわからない感情に襲われる。


が瞼を閉じた。
キス……キスは、唇にそっと触れればいいんだよな。
大丈夫だ、出来る……。

唇は柔らかくて、温かくて。
感触はいつもと同じだが、する側とされる側じゃ気持ちの持ちようが違うな……。

コイツはいつもこんな気持ちだったのかな。

唇を離すと、目の前には嬉しそうな笑顔。
オレでも、出来たんだ。


「ありがとうございます。とっても、幸せです」

「……今まで、悪かったな、傷つけて」

「いいえ、わざとじゃないですもの。それに、そんな照れ屋さんなところも好きなんですから」


大人だな、コイツは。
胸が痛くなるくらいに嬉しい言葉だ。
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