第1章 明るい未来
私は、とあるビルの受け付けの仕事を大学卒業してから、8年務めた。これも今日で終わり、明日からは専業主婦になるための花嫁修行。同期や友人は、次々に結婚していて羨ましかった。でも今日でみんなと同じ仲間入りになれる。しかも、婚約者は、親会社の新部長の悠人。性格も優しい。そしてあの一流の会社の部長だから高収入!しかもイケメン!私の結婚条件を全て余裕でクリアしている!絶対幸せになれる!
そう思いながら、仕事を終わらせた。
最後に会社の同期や課長などに祝福され、
満面の笑みで、
愛する悠人の元へ帰る。
家に帰ると玄関に靴があるので、悠人がいることがわかった。玄関で『ただいま』と言うと、
悠人は、『今日まで仕事お疲れ様です、そしてようこそ僕の専業主婦さん』と言って両手を広げて抱きしめられた。
本当にこんなに幸せになってもいいのかなと思ってた。
この時は確かに幸せだった。