第2章 3年4組
学校の玄関の前にあるクラス表には、我先にと自分のクラスを確認する生徒が群がり、校内へ入るのにとても苦労した。
別に、わざわざ玄関前の表で見なくても、学年毎に教室の前の廊下に貼ってあるのに…。
そんな事を思いながら、重い脚をどうにか動かし、階段を登る。
流石に、朝から4階まで上がらなければならないのはキツい。
運動部になんて入っていないので、私の身体は、体力・持久力という便利なものは知らない。中学へ上がると同時に水泳は辞めてしまったし、それからの運動歴は学校の体育の授業のみだ。それも、授業はきちんと受けているのか、と訊かれると返答に詰まる。
つまり。
キツい。それだけだ。
まぁそれでも-軽く息を弾ませながらだがー無事に教室の前へ到着。1組…2組…と、ゆっくり目を通して行く。
「あ……あった」
ー3年4組。
クラスカラーはグリーンだ。うん、悪くない。
それに、何より…入学当時から仲のいい友達と、同じクラスになれた。
それだけで、憂鬱な気分は吹き飛ぶ。