第1章 本編
「なんや跡部、今日は調子おかしいんとちゃう?」
「あ~ん?」
「いやな、プレーに集中しとらん感じがしたもんやからな。」
「・・・・・」
図星だった。
合宿所の練習を見に来るはずのアイツが、
来ていなかった…
「…ちっ!」
「あ、跡部!どこいくねん!」
俺は思わず走り出していた…
そして、人気のないベンチに腰を下ろした。
「一体何だっていうんだ!?」
俺は頭を掻き毟った。
「しかも、集中していないだと!?この俺がっ!」
俺は1人で混乱状態に陥った。
練習中は上の空で身が入らない。
しかも、普段ならあり得ないミスを連発…
理由は分かっていた。
君がいないから…