• テキストサイズ

【ハイキュー‼︎】大好きだから【短編】

第2章 夏の日差し 赤葦 京治


蒸し蒸しする夏は嫌いだ。

「あっかあしーーーー!」

「どうしました、木兎さん。」

「トスくれ!トス!!」

「はぁ…制服着たままあまり汗かきたくないんですけど…」

すると、木兎さんは少しいじけたように口を尖らせる。

子供ですか。

「むーけちっ」

「放課後沢山あげますよ。」

俺がため息混じりに言うと

「言ったらからな!絶対だぞ!!」

そういって機嫌を直して、この場を立ち去って行った。

「まったく…」

「大変そうだね。」

後ろから声がして振り返ると、灯夜先輩が居た。

「いえ、慣れました。」

「そっか。それにしても暑いね。アイス食べたくなっちゃう。」

中庭の木の陰は日が当たるところよりは断然涼しい。けれど、彼女の横顔を見たら、顔が火照ってさらに暑く感じる。

木の葉の間から漏れる夏の日差しが、ちらちらと顔に当たる。

風が吹くと、彼女の髪が揺れる。

綺麗な彼女の横顔は本当に素敵だと思った。

「帰りに買いに行きますか?」

「そうだね。」

「奢ります。」

「本当!?」

彼女はにこっと笑って「やったー」と喜んでいる。

本当に、リアクションがいちいち可愛い。

/ 12ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp