第17章 ふかい闇
「・・・こっちにきて、晃君」
そっと呼ぶ声は痛みなんて感じてないくらい澄んでいた
晃は招かれるようにベッドの側にきていた
「・・・私、勝手に色々言っちゃってごめんね。」
「・・・いや・・俺こそ」
「ちがうの・・・あんな状況だったけど、絶対に傷つけたくなかったの晃くんは私にとって大切な人だから。優しい晃くんはきっと自分を責めてつぶれてしまうって・・・
私が犠牲になれば少しは楽になれたと思って・・・
晃くんのステージみれなくなるのはみんなもきっと悲しいよ?」
ちがう
彩は悪いことなんて一つもない
お前を好きになったのも
だれよりもそばにいたいって思ったのも
俺が勝手に思っていることだから
「ごめん・・・!!!
俺がはっきりしないから、彩をこんな目にあわせたんだ!」
「違っ」
言葉を挟もうとした彩は気づいたら
晃の胸の中にいた。
『もういいんだ・・・全部俺のせいにして?
どんな時も彩が好きでいたのは俺だから』
ドキ
耳元でささやかれた言葉に
彩は自分の胸になる鼓動を感じていた
「晃くん・・・痛いかな?」
「あっ?!
やば!痛いよな!!!俺はどうしていつもこうなんだろう・・・一生踊ってたほうが落ち着いてるかな?あはは」
晃は頭をかきながら照れくさそうにしゃべる
「私も晃くんのダンス見れるようにがんばらないとね////」