第16章 僕らのかたち
----------------------------ゾワ
洋「あ、なんか・・・へんな感じするな」
悟「ん?どうしたの」
洋「あ、いやなんでもない。次は明後日、体調整えとけよ。俺は仕事のこってるから行くな」
椅子においてあったブレザーを羽織戻る洋
悟「え、なんなの。まいっか、俺は店にいって手伝う約束しちゃったからかえるねー!晃ゆっくりして帰りなね」
晃「あ、はい!俺も今日はかえって休もうと思うので、お疲れ様でした!」
悟「はーい!」
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晃は汗を拭くタオルを首からかけ、ブレザーを肩にかけ玄関にむかった
ガチャ
あれ?あれはさっきの
玄関にしずくの後ろ姿がある
いっぽも動かず玄関の先をみる姿
晃「あ、しずくちゃん?どうしたの?」
しずく「あ、あきらくん!あ、もう練習おわったの?」
しずくはあきらがいると気づいたのかブレザーの袖で目を拭く姿をみせた
晃「どうしたの?なにかあったの?こんなところで」
しずく「え・・・・特になんでもないの!気にしないで!・・」と下を向くしずく
あきらか下で涙をこらえているしずく
晃「え・・・そんな顔されたら、誰だってほおっておこないって・・・話なら俺きくよ?たよりないかもだけど・・・」
しずく「あのね・・・・あれ見て・・・」
玄関の先を指をさすしずく
晃「ん?」
指をさす方向には雨の中カップルがアイアイ傘のなかキスをしていた
------------ザーザー
雨がいつのまにかふってたのか・・・
あれがどうしたのかな
しずくの言葉をまっていると
しずくは晃を見つめながら
今にも泣きそうなしずくがゆっくりと語りだす
「あの人・・・・
私の彼氏なの
今日は一緒に帰ろうっていってくれてて、ずっとここで待ってたのに
誰なの・・・・
いや、いや、
だれも信じられない!!!」
------------バサ
「あきらくん!!!」
---------------------いきなり感情があふれたしずくは晃の胸に飛び込んできた・・・・
晃は飛び込んできた小さな体を倒れないように震える背中を支えたのだった。