• テキストサイズ

僕らのかたち

第13章 新たなステージ





彩はゆっくり寮から歩き教室についた。
隣をふとみると
静はまだいない。
かれがさっきまで座っていたかのように
その場所が光っているように見えた。





わたしのあこがれの人。
でも、付き合うってなんだかわからないの。
好きって気持ちは今の私には大きすぎて
受け止めれられない。









「どーしたの?彩?おはよ」


「あ、おはよう!ひとみ」


ボーッとしているとひとみが登校してきたみたいだ。

「隣の席ばっかみてどうしたの?」


「うん・・・ちょっと・・・」







するとひとみが軽くため息をつきながら
彩と向き合うように座ってきた。



「あのさ。まえまえから言おうと思ってたんだけど・・・
おせっかいかなっとおもって黙ってた。



彩は一人で抱えこみすぎじゃない?」




「えっ・・・」

彩は黙ってしまった。


「一人でかかえこまくちゃいけないこともあると思う。
でもさ、抱え込みすぎて彩の笑顔見れなくなるの
私は寂しいなぁ。だから、少しでも楽になるならなんでも言ってよ?友達でしょ?

私もさぁ、人に言っても信じてもらえないこともある。
言わないなら言わないで人に心配はかけないようにしてるのよ?」



確かに・・・ひとみはただただ強いんじゃないんだ。

人に迷惑かけないように自分を守ってるんだよね。




彩はひとみの言葉が心に響いた。
わたしこんな大切な友達がいるのに
頼ることもしないで、自分でいっぱいいっぱいになって
迷惑かけてしっかりしなくっちゃ。



さっきまで黙っていた彩は
ひとみの優しさにふっと楽になった気がした。






/ 183ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp