第14章 もう一人の天才
ー過去ー
私が期待の星と呼ばれた理由ーーー
それは、何をやらせてもずば抜けたからだ
もともと、スポーツが好きだった私は、何をやらせても出来た
親の影響もあって、最終的にはバレーの道を進む
それが、幼稚園の年長の時だった
地元のチームに入り、大会に出る毎に私への注目は集まっていった
小2には、TVにも取り上げられたり、雑誌にも取り上げられた
『期待の星』
『未来のオリンピック選手』
そう呼ばれるようになった
もともと、アタックが好きだった
だから、アタックに専念していたが注目され始めてから、他のポジションにも力を入れた
期待を裏切らないため
そしてついたのが、上の異名だった
アタックをする時、癖があった
背が小さいので、ジャンプする瞬間、手を勢い良く前から後ろへ振り、その反動でまた、前へ振り上げる
この癖を知っているのは、一部のバレーファンのみ
知っていたら、よく見ている、という訳だ
しかし、私自身、
気づいていない
癖は、なかなか自分では気づかないものである