第13章 エースの復活
試合はどんどん進んでいく
私は、ベンチからその光景をずっと眺めていた
旭さんがラストを託される
旭さんは、不安な面持ちで走っていく
そして、打つも、影山、月島、田中さんに止められる
重そうな音がした
葵
(重たそうだけど、何となく本領発揮出来てない気がする)
止められたボールが旭さんの足下のほうへ落ちていく
床につく―
そう思った瞬間、西谷さんが飛び出して拾った
コートに立つ部員はおろか、同チームの町内会の人までが驚く
葵
「!!」
(す………凄っ)
西谷さんは立ち上がり、
「だからもう一回
トスを呼んでくれ!!
エース!!!」
菅原さんが上がったボールをカバーしに行く
その表情は、迷いがあった
きっと、誰に上げるか迷っているのだろう
葵&影山
「「菅原さん!!
もう一回!!!決まるまで!!!」」
影山とハモる
月島
「ドSだね〜
王様も」チラ
こっちに目線が 来る
葵
「(ムッ)」
それでも菅原さんの顔に、迷いがあった
チラリとバックアタックをしようと視線を投げる菅原さん
そして、
菅原さん
「嶋田さn「スガァーーーーーーッ!!!」
物凄い咆哮で、旭さんは叫んだ
旭さん
「もう一本!!!」
菅原さん
「旭……!!」
ふわりと旭さんにトスを上げる菅原さん
それに応えるべく、旭さんは飛ぶ
ーーーーーガガンッーーーーー
さっきの3枚ブロックを打ち切った
葵
「…………、ふっ」ニコッ