第12章 帰ってきた英雄
菅原さん
「隣、いい?」
葵
「あ、はい
どうぞ」
菅原さん
「ありがと」ニコッ
私の隣に菅原さんが座る
さっきのことがまだひっかかってる
葵
(聞いても、いいのかな?)
「あの、何かあったんですか?」
菅原さん
「何もないべ?」
葵
「でも、菅原さん、凄く悲しそうですよ?
………あの、もしかして戻ってくる部員さんと何かあったんですか」
菅原さん
「………そんな顔してた?」
葵
「はい」
菅原さん
「………バレー部にはさ、後2人居るんだけど、ある試合をきっかけに来なくなったんだ
っていっても、1人は1ヶ月の部活禁止で来れないんだけどね」
はははと笑う菅原さん
葵
「その人達と何かあったんですか?」
菅原さん
「その2人の間では、ちょっと……
でも、俺のせいでそうなっちゃった感じなんだ」
葵
「??」
菅原さん
「俺が旭を頼りすぎた結果、旭のスパイクがドシャットされて、立ち直れなくさせてしまったんだ………
そのミスをカバー出来なかったと言った西谷に旭がついカッとなって……」
葵
(苦しそう………
きっと、こういうのも我慢してたのかな…)
「菅原さんは悪くないです
アサヒさん?も、きっと菅原さんに頼られて嬉しかったはずです
アサヒさんは、責任を感じやすいんですね
ニシノヤさんも、その1人なんですよ
信頼し過ぎるなんて事、ないですよ
むしろ、信頼されなくて、ゲーム中も頼られない方が………
つらいじゃないですか」ニコッ