【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第47章 *切ない試練【黄瀬涼太】*
「お待たせっスー!」
「遅ぇよ黄瀬!」
「青峰っち久しぶりっスね!皆も!」
そして同窓会当日。
指定された場所まで行ってみると、そこには既に〝全員〟集まっていた。
懐かしいメンツについテンションが上がってしまう。
飲み会なんて仕事仲間としかしてなかったから、今日は羽を伸ばして楽しめそうだ。
「揃ってるっスね!早く店入ろう!」
「いや、まだ揃っていないよ」
「え?」
オレは赤司っちの発言に「誰?」と疑問を浮かべる。
緑間っちも紫原っちも青峰っちも黒子っちも居るのに。
足りない頭で考えて、中学の仲間なら桃っちかな?と推測するも、それなら青峰っちと一緒に来そうだし首を傾げてしまう。
「青峰っち、桃っちは?」
「知らねーよ。あいつと一緒に行くって早く出てったっつーのに居ねぇしよ」
「あいつ?」
「あ〜、来たよ〜」
「そうですね、来ました」
あいつって誰!誰か教えて!
と思っていたらどうやら来たらしい。
紫原っちと黒子っちの見る先には桃っちが小走りでこちらにやって来るのが見えた。
なんだ、桃っちだけじゃん。
なんて心でボヤいたのも束の間。
桃っちの後ろにもう1人……
「ごめーん!遅くなっちゃった!ちゃん!早く早く!」
「さつき速いよ…!」
「……っち…?」
居たんだ、っちが。
オレの……忘れられない人が。